強引な彼との社内恋愛事情*2

「冷たい」


バカ、と言いながら、スーパーの袋を受け取った。


今日は、2人で鍋をしようって、約束だった。材料は切ってあるから、あとは煮込むだけ。


「もう、準備していい?」


「うん。ハンガー借りるね」と、寝室に広重は行った。


テレビをつけて、広重と鍋を食べた。明日は月曜日だから、一緒に出勤する。といっても、ばれないように途中までだけど。


あと半月もしたら、私は本社に行くのだから、今に比べれば、あまり人目を気にしなくて済むようになるのかもしれないな。


そう考えると、少し気が緩む思いだった。
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