強引な彼との社内恋愛事情*2
「千花さん、会社の呑み会に誘うの。ああいう場、好きじゃないのも知ってたのもあるけど、俺が余裕なくなるのが目に見えてたから」
なのに、あの席から千花さんのところに行く隙もなくて、困ったと言った。
「だから、誘わなかったのに」
「だから、誘わなかった?」
「俺、すごい嫉妬深いのわかるでしょ?」とちょっと、お酒にやられた目で私を見た。やっばり、愛らしい顔。
わかる、と気がつけば言っていた。だけど、本当にわかっていたら、簡単にわかるなんて言わないかもしれないとも思った。
「会社で何度押し倒そうかと思った事か」と、次の瞬間、私は天井を見てた。
その視界に広重の笑みが映る。
「それ、違くない?」
「違くない」と言い切って、首筋にキスをした。冷たい感触に熱い息を吐いてしまう。