強引な彼との社内恋愛事情*2
「なんか思ってるんじゃないかってこと」
「まさか」
あの日の会話の内容を聞かせてあげたいくらいだ。
そんな疑いをかけられる谷くんにとってはいい迷惑な話。
「彼女がいたって、上手くいってるとは限らないし。浮気出来る奴は出来るし」
「谷くん、そういうタイプじゃない気がするけどな」と、なんとなく思って呟いた。
「わかりませんよ。そんなこと」
「……でも、広重だってそしたら同じでしょ?」
「え?」
「水谷さんと2人でランチに行こうとしてたじゃない?」
「それとこれは別ですよ」
「そう?同じじゃない?広重だって、なにか思うことがあったりして」と、勢いづいて口から滑るようにでてしまった。