死にたがりの私と 生きたがりの君
「だってほら?
楓と同じ高校行きたくて?」

「女々しいな!
カレカノかよ、俺らは」

「いーじゃねぇかよ
非リア同士仲良くやろうぜ~」

そう言ってガハハと笑う翔琉。


あ、そか…………。
まだ翔琉には何も言ってないんだった。



「翔琉、俺彼女出来た」



一瞬、楓の笑顔が固まる。



「…………はい?」


「俺、彼女出来たんだ。
年上の、他校の、高2」


「聞いてねぇよ!!」


翔琉は興奮して
机から身を乗り出した。


「お前…入院中に何があったんだよ」


「ん、まぁちょっとね?」


「なんだよ言えよぉ!!」


「そこの二人、うるさいぞ!!」


あ、怒られちゃった。


復帰早々やらかし。
でも、こうゆうのも久々。

だから、何気ない日常が
めちゃくちゃ楽しい。

ずっと、
こうしていられたらと強く願う。




その為にも、
俺が頑張らなくちゃ。






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