死にたがりの私と 生きたがりの君


4、5歳の頃かな。


よくお母さんとお父さんと
山の麓からこの邸まで歩いた。

なんでまた、こんな不便なとこに
邸を建てたのかは知らないけど、
道路が舗装されてなくて
交通手段はない。

つまり、麓からこの邸へ来るには
歩く、しかないのだ。



今みたいに病気ではなかったけど、
昔からそんなに身体の丈夫でない俺は
おばあちゃんの邸に遊びにくるだけで
具体が悪くなってたりした。


それで、この天上を見つめながら
このベッドで身体を休めていたんだっけ。




その傍らにはいつも両親が居た。








本当に優しくて、尊敬していた
お父さんとお母さん。



でも、ずっと嘘をついていたんだね。







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