死にたがりの私と 生きたがりの君
…………生まれたから
………………生きていく
その言葉が脳裏を離れない。
そしてその華奢な身体を
思わず抱き締めた。
そうでもしないと……
水に弾けて
消えていってしまうんじゃないかって
何故か不安だった。
「……………………ごめん……」
「………うん」
「ごめんなさい…………っ」
少しでも、
死にたいだなんて思ったこと。
生まれたから生きていく。
そんな当たり前のことも
投げ出そうとしたこと。
「…………………うん」
気付いたら涙が溢れていた。
初めて、誰かに愛された気がした。