死にたがりの私と 生きたがりの君
家族のはず
楓side
上下も、
左右もない。
真っ白な空間を、
浮遊してるみたいだった。
ここが何処だかは分からない。
けどここに来たことがある。
確かあれは、美桜にもう会えないって
電話した直後だったかな?
息が苦しくなって
胸が痛くて
もう終わりかもって
感じた時。
今と同じように。
だから、ここが何処だか
検討はついてるんだ。
もうすぐだってことも。
『 楓………!! 』
あの時は、多分。
美桜のあの声が俺をここから
連れ出してくれた気がする。