死にたがりの私と 生きたがりの君

「なにニヤニヤしてんの」


「してないしてない」


ニヤつきたくもなりますよ。


「───ごめん、美桜
やっぱ横になる……」


「えっ、あっ!うん!」


しばらくして、辛くなったのか
楓はゆっくりと横になった。



「大丈夫?」



「ん……」



ぼんやりと返事はするけれど、
その表情は時折
痛みに堪えるように
しかめていた。


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