死にたがりの私と 生きたがりの君

どうしてこんなに………
柔らかい人なんだろう。




「あのね……………」




話すつもりなんか無かったのに、
人と関わるつもりなんか無かったのに、
私は何故か口を開いた。

そして、なんで自殺しようとしたのか
なんで孤児院に居るのか、
全てを彼に話した。


楓はその間、
何も言わずにただ頷いていた。

そうして話終えたとき、


「─そっか」


と、放り投げるように言った。


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