死にたがりの私と 生きたがりの君
「なんでも分かっちゃうんだね」


「そうかな?ああ………多分
俺もそうゆう体験したことあったから」


えっ…………………………?



「俺の気持ちなんか
誰にも分からないんだ、なんて
思って、優しくしてくれた人を
たくさん傷つけた」


河の向こうを
ずっと見据えた瞳。


「──でもさ、結局
一番分かってなかったのは
自分だったなぁ」


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