死にたがりの私と 生きたがりの君
「ユキとは別れたけど、
付き合う前から毎年あげてたから」
……………あれ?
「ねぇ、今"ユキ"って呼んだ?
いつも"ユキちゃん"なのに……」
「え?………あっ…」
私がそう問い質すと、
楓はたちまち顔を赤らめた。
「……ないしょ、ね」
その様子から考えると、
付き合ってた頃は"ユキ"呼びだったのかな?
……………そして、
名前を呼んだだけで
頬を赤らめた楓は
まだユキが好きなのかな…………?
なんだか……………………
針が刺さったように胸が痛い。
どうして私、傷ついているんだろう。
モヤモヤ気持ち悪くて、
なんだかズキズキ痛い。
そんな気持ちの意味を確かめたくて、
私は楓に尋ねた。
「そもそも、なんで別れたの?」