死にたがりの私と 生きたがりの君
「楓に…………会ったの?」


何故かそう直感して、
思わず訊いてしまった。



「──別人みたいやったで……カエちゃん」



え?


「何があったの?!」

「それは本人に聞きぃや」

「でもっ…………」


楓は私に話したがらないし………。
逢いたがらないから…………。


きっとユキは何もかも
話されてるんだろう。


私とは違って………………。



「────私は楓の荷物でしか
なかったのかなぁ……」

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