死にたがりの私と 生きたがりの君
「私を…………想って……?」
ユキは、優しく頷いた。
「カエちゃんの背負うとるもんは
ウチには取り払えんかった」
「ユキ…………」
「せやけど、美桜やったら…………
美桜やったらきっと
カエちゃんを救えるんやないかって………」
私は、"太陽"だから……………?
「二人が逢えなくなるなんて
やっぱ変や。間違っとる」
ユキは、意を決したように
瞼をぎゅっと瞑ると、
河原の向こう側の、
さらに奥を指差した。
いつも、楓が見詰めていた場所。
「美桜が死のうとしたのを
カエちゃんは何処から見つけたと思う?」
確かに、ここは橋の死角だし
よく考えたら、どうやって…………。
ユキが指差す先には、
背の高いビルが聳え立っている。
あそこに……………楓がいるの?