超高級ホテルの総支配人の娘であるお嬢様の美貴は、もっと世間を知るように、といきなり老舗旅館の仲居として働きに出されてしまう。
その旅館の経営者である響也との恋が描かれているこの作品は、切なく、そしてドラマチックな展開が随所に散りばめてあって、読めば読むほど物語に引き込まれていきました。
中でも、美貴を幸せにできるのは自分ではないと悩む響也の男心が胸にぐっと迫ってきて、お願いだから彼と美貴をこれ以上すれ違わせないで!と懇願したくなるほど。
けれど、タイトル通り、二人には魔法があるのです。
とびきり幸せになれる、唇から始まる魔法。
だから、安心して切ないすれ違いをお楽しみくださいね。
ラストは幸せな余韻でいっぱいになります。