大きな河の流れるまちで〜番外編 虎太郎の逆襲〜
怪我をしてから5日経った。夕方、面会の友達や、家族が入れ替わりにやった来て、結構賑やかだ。もう、学校が夏休みのあやめは病室で勉強したり、本を読んだりしてずっとそばにいる。どうやら、許婚の話が、サッカー部に広がっていて、あやめの顔をみんな見に来ている節があるが、当のあやめはちっとも気にしていないようだ。
毎日のように来ている駿太とミノルとさやかの3人組どうやら、それぞれに思惑があるらしい。ミノルはあやめのことが気に入ったようで、虎太郎なんて、お坊ちゃんより、自分にしたらどうかと、とんでもない提案をして、あやめに冷たい視線を浴びせられているが、気にせず、日々あやめに熱い視線を送っている。さやかは、ミノルのことが好きらしく、必ず、ミノルについてやって来て、あやめをライバル視して、ミノルと、あやめの会話を邪魔しにかかっているので、僕としても、心の中で、さやかを応援している。駿太はと言うと、ナナコと、ナナコの料理にぞっこんの様子だ。夕飯はナナコが、手料理を持ってきているので、その時間に合わせ、やって来て、僕よりモリモリ料理を平らげながら、ナナコ好きな花や、趣味についてリサーチをしているようだ。
まあ、部活帰りにみんな病室にやって来るので、腹ペコの野郎どもが多く、夕飯の前のおやつにナナコの手料理をガツガツ腹に収めて帰っていく。見舞いというより、食堂に通ってるつもりなんじゃないのかな?ナナコは料理を必ず褒めてくれる、駿太がお気に入りで、駿太くんなにがたべたいかなあと独り言を言ったりして、リュウにやきもちを妬かせたりしている。
ナナコの兄の昴君がやって来た。ナナコより、3歳年上なので51歳だ。でも、塾の先生はどんな格好をしても良いらしく、 ほとんどデニムにポロシャツや、Tシャツ姿で年齢より、ずっと下に見える。
「よう、チビ虎、暇そうだな。」とドッサリ参考書を持ってやって来た。
「コッチはあやめちゃんの分。」と言って、問題集や、プリントを積み上げる。僕達は顔を見合わせる。昴君はナナコの忠犬くん(リュウのことを昔からそう呼んでいる。)から、2人の勉強見てくれないかって相談があってさ。と笑い、俺って人気講師で忙しいんだけど、あの男はあいかわらず、強引で、個別指導塾を始める気はないかって、塾長にもちかけて、東野の家に融資するよう話も取り付けてあってね。まあ、私立の学校に通ってる子は、授業の進み具合が違うから、個別に勉強させないといけなくてそーいうニーズはずいぶん昔からあったんだけど、美味しい話を、持って来たわけだ。で、君達の指導を条件に融資が決まって、9月から、僕は個別指導塾の塾長就任だ。と言う訳で、僕の記念すべき、教え子第1号と2号が君たちって訳だ。まあ、結果を出さないと、後々経営に支障が出るから。ビシビシいかせてもらいますよ。とにっこりする。
「リュウのヤツ、昴君まで巻き込みやがって…」と僕がつぶやくと、昴君は、
「今回の、提案は僕にとっても、良い提案だよ。集団の講義は全員が理解するまで、教えるっていううのができなかったからね。個別授業は生徒に合わせて、指導できる。楽しみだよ。それに僕も給料大幅アップだ。」と笑った。あやめが、
「迷惑じゃ、なかった?」と確認すると、
「この歳で、新しいことにチャレンジ出来る。ワクワクしてるよ。」と言ってくれたので、ホッとした。
毎日のように来ている駿太とミノルとさやかの3人組どうやら、それぞれに思惑があるらしい。ミノルはあやめのことが気に入ったようで、虎太郎なんて、お坊ちゃんより、自分にしたらどうかと、とんでもない提案をして、あやめに冷たい視線を浴びせられているが、気にせず、日々あやめに熱い視線を送っている。さやかは、ミノルのことが好きらしく、必ず、ミノルについてやって来て、あやめをライバル視して、ミノルと、あやめの会話を邪魔しにかかっているので、僕としても、心の中で、さやかを応援している。駿太はと言うと、ナナコと、ナナコの料理にぞっこんの様子だ。夕飯はナナコが、手料理を持ってきているので、その時間に合わせ、やって来て、僕よりモリモリ料理を平らげながら、ナナコ好きな花や、趣味についてリサーチをしているようだ。
まあ、部活帰りにみんな病室にやって来るので、腹ペコの野郎どもが多く、夕飯の前のおやつにナナコの手料理をガツガツ腹に収めて帰っていく。見舞いというより、食堂に通ってるつもりなんじゃないのかな?ナナコは料理を必ず褒めてくれる、駿太がお気に入りで、駿太くんなにがたべたいかなあと独り言を言ったりして、リュウにやきもちを妬かせたりしている。
ナナコの兄の昴君がやって来た。ナナコより、3歳年上なので51歳だ。でも、塾の先生はどんな格好をしても良いらしく、 ほとんどデニムにポロシャツや、Tシャツ姿で年齢より、ずっと下に見える。
「よう、チビ虎、暇そうだな。」とドッサリ参考書を持ってやって来た。
「コッチはあやめちゃんの分。」と言って、問題集や、プリントを積み上げる。僕達は顔を見合わせる。昴君はナナコの忠犬くん(リュウのことを昔からそう呼んでいる。)から、2人の勉強見てくれないかって相談があってさ。と笑い、俺って人気講師で忙しいんだけど、あの男はあいかわらず、強引で、個別指導塾を始める気はないかって、塾長にもちかけて、東野の家に融資するよう話も取り付けてあってね。まあ、私立の学校に通ってる子は、授業の進み具合が違うから、個別に勉強させないといけなくてそーいうニーズはずいぶん昔からあったんだけど、美味しい話を、持って来たわけだ。で、君達の指導を条件に融資が決まって、9月から、僕は個別指導塾の塾長就任だ。と言う訳で、僕の記念すべき、教え子第1号と2号が君たちって訳だ。まあ、結果を出さないと、後々経営に支障が出るから。ビシビシいかせてもらいますよ。とにっこりする。
「リュウのヤツ、昴君まで巻き込みやがって…」と僕がつぶやくと、昴君は、
「今回の、提案は僕にとっても、良い提案だよ。集団の講義は全員が理解するまで、教えるっていううのができなかったからね。個別授業は生徒に合わせて、指導できる。楽しみだよ。それに僕も給料大幅アップだ。」と笑った。あやめが、
「迷惑じゃ、なかった?」と確認すると、
「この歳で、新しいことにチャレンジ出来る。ワクワクしてるよ。」と言ってくれたので、ホッとした。