明日へのラプソディ

「哉子ちゃんって、いつもこんな感じ?」

「いえ。主任が酔ってるのって、初めて見ました」

「あ〜、じゃ、闘吾のせいだな。哉子ちゃんが悪酔いしたの」

「え〜、俺?岡林さんでしょ」

「いや、お前だよ。責任とって送ってあげな」

「俺が〜?」

「そ、お前が。ノゾミンもその方がいいよね」

「でも、甲斐くんが酔っぱらいの女送ってるって、噂になったら…」

「大丈夫、大丈夫。噂にして貰えるなら、大したもんだよ。な、闘吾」

「…はい」

なんか香山さんたちの声が遠くで聞こえる気がして、何しゃべってるのか、意味が全然入って来ない。とにかく、帰らなきゃ。出口は、あっち…。

「あ、主任っ。ちょっと待って下さいっ」

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