明日へのラプソディ
「あ、いえ。もう大丈夫です。すみません」
折角来たんだから、ここで帰って有休使ったんじゃ勿体ないもんね。と、セコい事を考えて仕事する事にしたけど、午前中は、水を飲みに席を立つ 回数は半端じゃなかった。だけど、そのお陰で昼休みを迎える頃には、頭痛と気持ち悪さは、ようやっと薄れていた。
「お昼行ってきま〜す」
掛け時計が12時を指したと同時に、松本さんが席を立って部屋を出て行った。
「主任、ご飯、食べないんですか?」
って、香山さん。
「うん、食欲ない」
「そりゃ、あれだけ水飲めば、水でお腹一杯でしょうね」
「…まあね」
「で、思い出しましたか?」
「あ、思い出したよ」
「ホントですかっ」