明日へのラプソディ
運命…。運命なんて言葉、私の人生には無縁だったなぁ。なんか、こそばったいけど。悪い気はしない…かな。なんだかわかんないけど、甲斐くんに葉っぱかけたって事は、私も、しっかりしなきゃね。また2日酔いで出勤なんて事になったら、甲斐くんに合わす顔がないね。よし、今日はお詫びに来ただけだから、そろそろ帰ろうかな。
「今日は、これで帰ります。お支払いを」
「あ、はい。マスター呼びましょうか」
そう言われて、しゅうちゃんの方を見ると、さっきのお客さん達と談笑中だった。
「ううん、大丈夫」
「そうですか」
バーテンのお兄さんは小さい紙に会計を記入して、こちらにススッと差し出した。