明日へのラプソディ
「今日は、HigherFlyのファンミーティングだもん。さっきも言ったけど、私が行くよりあなたが行った方が、こうくんも、甲斐くんも喜びます。きっと」
「…ありがとうございます」
「と、いうわけで、ノゾミン」
「あ、はい」
「携帯電話、月曜日にちゃんと忘れずに会社に持ってきてよ」
「もちろんです」
「じゃ、お二人さん、楽しんできてね」
「はいっ」
「あ、ノゾミン、月曜日、根掘り葉掘り聞くから覚悟しておいてよ」
「任せとおいて下さい。それより主任、一人でちゃんと帰れますか?」
「来た道戻ればいいんでしょ。ま、なんとかなるわよ。大人ですから。じゃあね」
二人に軽く手を挙げると、私は人の波に逆行して駅へと向かって歩き出した。