明日へのラプソディ

「やってるのかなぁ」

不安になりながらも中に入って受付にいってみると、

『特別展示会』

の垂れ幕がかかっていた。あ、この絵、見たことある。あ〜、昔やってたゲームのキャラクター描いてる人だ。なんか、面白そう。受付でチケットを買って特別展示に入ってみた。

なんか、貸し切りみたい。初日とか作者在中日とかではないので、開場すぐに入っている人はおらず、絵と自分の間を遮る人がいない状態でドンドン見て回れた。そんな贅沢な状態で回っていて、仕切ってある展示室を次に移動すると、

「あ…」

不意に、絵を見ているスラッとした男の人の後ろ姿が目に入った。ま、貸し切りって事はないよね。
順番に見て回っていると、その先客の男の人が1枚の、絵の前でずーっと立ち止まっている事に気付く。

< 205 / 349 >

この作品をシェア

pagetop