明日へのラプソディ

「…そうなんだ」

「俺は、俺なりにやってるつもりだったんだけどさ、やっぱり俺は、HigherFlyではないから、いてもいなくてもいい存在なんだなって、痛感してて。それでこの絵を見て、なんか、動けなくなってた」

「…しゅうちゃんが言ってたよ」

「ん?」

「闘吾はダンス出来ないって」

「フッ」

「自分たちは踊れない人間が4人集まれたけど、闘吾は大変だろうって」

「…」

「だから、こうくんたちが登ったこの山に、甲斐くんが登る必要ないんじゃないの?」

「え?」

「目指すは同じあの魔城でも、同じ山から目指す必要はないと思うよ」

「…」

「まぁ、主人公たちじゃなくて、あのドラゴンに身を化してでも、一緒に行きたいって言うんなら、止めないけど」

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