明日へのラプソディ

「フッ。…ドラゴンか」

「最近、HigherFlyだけじゃなくって、他の人の演奏もしてるよね?」

「…良く見てくれてんだ」

「まぁ、お説教したらしいから…ちょっと責任も感じて、ね」

「…責任ね」

「あっ」

「ん?」

「ボールペン、ありがとね」

「返すのが、遅くなりまして」

「よく捨てずに持ってたね」

「まぁ、普通に使ってたから」

「ええっ?」

「まあ、その話は今いいでしょ」

「…そだね」

「…」

「だから、私が言いたいのはぁ、甲斐くんは、甲斐くんの山を登って、あの魔城を目指せばいいんじゃないかってこと。4人が登ったこの山は、甲斐くんの山じゃないから、ここに一緒にはいないんじゃない?」

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