明日へのラプソディ
「ま、そうは言っても、途中で遭難するかもしんないけど、さ」
「いいじゃない。遭難したら、したで。ドラゴンのままでいるより、新たな旅に出た勇者の冒険は伝説になるかもよ」
「ははっ。そうだな。…なんか、いつもあんたの言う事は、俺に突き刺さる」
「…ん?」
「偶然も3度重なると『運命』だって、耕介が言ってた。…あんたと偶然会うのも、これで3度目だよな」
運命…。
「そ、だね」
「俺は、15年前に戻ったつもりで、もう1回がむしゃらに夢を追い駆ける」
「うん」
「でも、あんたは、あんたの夢叶えるのは中断して、もうちょっと、俺の夢に付き合ってよ」
「え?」
『俺と付き合ってよ』じゃなくて『俺の夢に付き合ってよ』?