明日へのラプソディ
「甲斐くん、どうだった?間違えずに弾いてた?」
「何言ってるんですか、主任。間違えるはずないじゃないですか。あ、甲斐くん出て来たら、きゃーって、会場が沸いたんですよ。甲斐くんファンも結構来てたんじゃないですかね」
「へ〜、そうなんだぁ」
「こうくんファンのあの彼女が恐縮してましたよ。主任に悪かったって」
「彼女は楽しめたようだった?」
「はい。ハイタッチした後は泣いてましたよ、彼女」
「そうなんだぁ。じゃ、やっぱり代わってあげて良かった」
「あ、その彼女が主任にお礼がしたいって言うんで、私が一応、電話番号と、メールアドレス聞いてきたんですけど、どうします?」