明日へのラプソディ
HigherFlyのファンミーティングから、約1ヶ月がたった。
私はたまには残業などもしつつ、『主任』の肩書に恥じないようにいたって真面目に仕事に取り組んでいた。
「お疲れ様でしたぁ」
午後5時になったところで、いつものように松本さんが席を立った。
「松本…」
「松本さん」
課長が呼び掛けるのを遮って、私が松本さんを呼び止めた。
「はい?なんですか?町田主任」
松本さんは、退室しかけて、悪意のない笑顔でこっちを振り返った。
「今日中にまとめて欲しいって頼んでおいた、データまだ提出されてないけど、どうなってる?」
「あ〜」
松本さんの顔から笑顔が消えた。