明日へのラプソディ

だけど…今は。

「隆行さんは確か43ぐらいだったと思うがな。玉の輿婚なんだから、10個ぐらいは上でも大丈夫だろ」

43って、しゅうちゃんと同い年だ。しゅうちゃんなら、もちろん全然大丈夫だけど、普通はおじさんになってきてる歳よね。

「でも、やっぱり私…」

「それがなぁ」

断ろうとすると、課長がテーブルに両肘をつい、腕を組むと下を向いたまま呟いた。

「ドバイ行くまで時間がないっていうんで、今度の水曜日、MPSホテルのロビーに行かせますって話ついちゃってるんだなぁ」

「えーっ!」

「悪い悪い」

「え?え?」

何、どういうこと?

「頼むよ、水曜日の午後からだけど、有給使わなくていいから、業務の一貫だと思ってさ」

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