明日へのラプソディ

『そうですね』

『でも、恋をするのはいい事なんじゃないですか?』

『もちろん、いい事ですよ。ただ、ここで問題なのは、身の程知らずだって事です』

「…」

『どんな風に?』

『じゃあ、ハッキリ言わせて頂きますよ』

『はい、お願いします』

「…」

『この女の人は、おそらく普通で平凡、いえ、もしかしたら、陰気で暗い雰囲気の35歳の女性ですよ。それが若くてカッコイイアイドルをいくら好きになったところで、彼にとっては、ただ単に、CDや、グッズを買ってくれるファンでしかないんですよ』

「…」

『ファンとして応援してあげるのは、趣味の範囲ですから、いいと思いますよ。相手も喜んでくれます』

< 247 / 349 >

この作品をシェア

pagetop