明日へのラプソディ
『そうですよね』
『だけど、好きで好きでどうしたらいいかって、悩んでるんですから、この人はきっとコンサートとか公の場で彼を見るだけでは飽き足らずに、きっとテレビ局とか、彼が出没しそうな所に行くようになりますよ』
『行ったらどうなりますかね?』
『行ったら最後、それはもうストーカーですよ』
「ストーカー…」
『大体、偶然を装って待ち構えてる不細工な女がテレビ局の前で待ってて、その人に声掛けられたら、普通の人でも走って逃げるでしょ』
『あ、この彼女は、波子先生の中では、暗くて不細工なんですね?』
『だって、この彼はアイドルなのよ。いつも近くで奇麗なアイドルや女優さんを見てるんだから、大概の女性は不細工に見えてるわよ』
「…」
的を得て過ぎて、ぐうの音も出ない。