明日へのラプソディ

「ここで立ち話もなんなんで、どうぞ、中に座りましょう」

「あ、はい」

伊東さんに連れられて、ラウンジの中に入り窓際の席に座った。

「私は専務がいらっしゃったら、こちらにお連れしますので、それまでリラックスして待ってて下さいね

「あ、はい」

伊東さんは、私を案内すると、再び元いたラウンジの前へと行ってしまった。リラックスしてって、言われても、お見合いなんて初めてだし、しかも、大手企業の専務で、結婚したら、ドバイに行くなんてドラマみたいな条件の相手なんて、緊張しないわけないじゃない。仕事終わりに来るからと思って、いつもの仕事着より、ちょっといいスーツ着てきたつもりだったけど、やっぱり、一旦帰ってもうちょっと可愛いワンピースとか着てきた方が良かったかなぁ。

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