明日へのラプソディ
思いまして、思いましてって…。要は、手軽に余ったチケット捌きたいって事でしょ。調子いいんだから。
「行きましょうよ、主任。どうせ、土曜日、予定入ってないですよね」
「どうせって…」
「入ってますか?」
「…入ってないけど」
なかなか頷かない私に、香山さんはニヤッと不敵な笑みを浮かべて、向かい合って座る私の方にグッと身乗り出してきた。
「主任」
「な、何?」
「もちろん、手ぶらで主任にチケット買ってくれって言ってるわけじゃないですよ」
「ん?どういう事?」
「フッフッフ」
香山さんは今度は椅子にのけ反った。何よ〜、勿体振っちゃって。