明日へのラプソディ

「いただきます」

ん、美味しい。…ちゃんと味わえてるということは、私、まだ大丈夫だな。とにかく今は、余計な事を考えずに、食事に集中しよう。そうして、私は、キノコパスタを食べ終え、店員さんがパスタの食器を一旦片付けてから、セットに付いている食後のコーヒーを持ってきてくれた。とりあえず、一口コーヒーを飲む。熱っ。…さてと。

「はぁ…」

うっ、ヤバい。考えようとしただけで、ため息出ちゃった。あ〜、幸せが逃げて行く…。…私の幸せって、何だろう。そう、私が考えるべき事は、阿部さんの事でも、こうくんの事でも、彼女の事でも、甲斐くんの事でもなく、私にしか答えがだせない『私の幸せ』について、だ。

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