明日へのラプソディ

バーテンダーのお兄さんは、テーブル席にオーダーを取りに行って、そのまま少し女の子たちと談笑。あの2人連れ、あのお兄さん目当てで来てるのかなぁ。かっこよくって、お客の名前まで覚えてくれてて、ちょっとした事も笑顔でお礼言ってくれるなんて、そりゃハマっちゃうよね〜。…それでいて、一般人なんだもん。付き合える可能性だってあるんだし、結婚だって…。

「お待たせしました。何飲まれますか?」

「あ」

気付けば、お兄さんは、カウンターの中に戻って来ていて、私の前に笑顔で立ってこっちを見ていた。

「今日は、ゆっくり出来るんですか?」

「ええ、まぁ。あの、甘くて飲みやすいの下さい」

「はい、かしこまりました」

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