明日へのラプソディ
「じんちゃ〜んっ!」
「えっ?」
ん?
隣から殺気を感じじわ〜っと首を回して、香山さんを見る。
「主任っ、じんちゃん取らないで下さいっ!」
「え〜っ、だって、これこれ」
と、じんちゃんうちわをふって見せる。
「そっか…」
「大丈夫よ、今日はノゾミンのアシストに徹するから。なんとしても、じんちゃんの目線をゲットするわよ」
「やっぱ、主任〜、頼りにしてますっ!」
「任しとき」
というわけで、仕切り直してメインステージに向き直る。ま、そうは言ってもこんな後ろの席じゃ叫んだところで『じんちゃん』に私達の声は届かない。よしっ、花道勝負だ。