明日へのラプソディ
ん?名前?笑顔のかわいい美少年だったって事は覚えてるよ。だけど、名前は…。
「…やっぱり、覚えてないよね」
「は、ははっ…ゴメン…」
露骨に笑顔が消えた彼を見て、笑ってゴマカスしかなかった。この子、CityNoiseに憧れてTimelessに入ったって言ってたもんね。(その下りは覚えてるんだけどなぁ)CityNoiseが好きな気持ちはきっと私達と一緒。ううん、それ以上かもね。なんか、ピュアな少年を傷付けて悪かったなぁ…。
「…。なんか、書くもの持ってない?」
少年は不意に真顔でそう聞いてきた。
「書くもの?」
「うん」
「手帳しかなけど」
「それでいいよ。貸して」