明日へのラプソディ
シークヮーサー酎ハイのせいか、気のせいか、なんか息苦しくなってきた。はぁ〜。
「主任?」
もう一度香山さんに呼び掛けられた。もう、今更、どうにもならない。ここに来たいって言ったのは私だし。香山さんはお膳立てしてくれてるだけで、何も悪くない…。意を決して顔を上げ、カウンターの中の男の人と向き合おうとした時、
「こんばんは〜」
っと、誰かが入って来て、私以外の2人の視線が扉に向いた。やっぱり、しゅうちゃんだぁ。手を伸ばせば確実に触れてしまうカウンターの中に立って、私の頭越しに扉の方を見ている男性こそ、あの頃より少し渋味が増して私の目には益々かっこよく写った、CityNoiseのしゅうちゃん、その人に間違いなかった。