…だけど、どうしても
一体何度抱いただろう。
本当に貪り尽くすように彼女を求め続けて、彼女は俺に恐怖を感じなかったのだろうか。
シーツのはざまで彼女は身をよじらせ、悶え、声を上げながら、何度目かの絶頂で気を失った。
俺は流石に凌辱の限りを尽くすことをやめると、急激に疲れを覚え、彼女の身体に被さるようにベッドに倒れ込み、眠りに落ちた。
襲い続ける快楽の僅かな隙間で、かろうじて名前を聞き出した。
名前は、と苦しげに言う俺に、彼女も眉を寄せて波をやり過ごしながら、言い淀んだ。
何故そこで躊躇うのかがわからない。
俺は腰を激しく打ちつけて返事を促した。
「名前…っ」
あ、あっ、と彼女は声を漏らす。赤い舌で唇を舐めると息を短く吸った。
「…カ、ノ…っ」
「カノ…?」
彼女は小刻みに何度も頷きながら両腕をこちらに伸ばしてくる。その手を捕まえ、望み通り俺の首に回しかけてやりながら、俺は背を丸めて彼女の耳に唇を寄せ、呼んだ。
「カノ…」
彼女がびくりと震える。
急に彼女の中がうねり、俺を締め付ける。
俺はたまらず呻いてそれに耐える。
「カノ…カノ」
カノ、カノ…何度も何度も耳元で繰り返す。カノ。カノ…
「あなた、は…?」