…だけど、どうしても
「でも、」
「もうこれ以上一秒も待てない。」
ボタンが全部外れて、下着をなぞるようにして背中に手を回し、ホックを外す。
「拷問みたいだった…気が狂うかと思った。」
吐き出されるその囁きに、素肌の胸に触れる手の感触に、私は身体が大きくうねってしまうのを止められない。
「でも、車、濡れちゃう…」
「いいから。」
「紫苑が、風邪をひいたら…」
「焦らすな。」
焦らしてなんか。胸の先を舐められて、腰が跳ね上がる。
「花乃…」
とてつもなく艶めかしい声色で呼ばれて、私はもう何も考えられなくなっていく。はだけた胸元のそこかしこを舐められて、触れられて…
「やっと手に入れた。やっと…」
あまりの欲情に朦朧としながら、私も彼の濡れたワイシャツのボタンに手をかける。彼はそれに気がつくと、私にそうしたのよりもずっと乱暴に片手でボタンを引きちぎるように外していって、惜しげもなくの引き締まった身体を晒した。
なめらかな肌に触れると、彼は眉を寄せて息をつき、目を閉じる。スカートの下から片手をくぐらせて、膝の裏から内ももをなで上げ、秘部に指を這わせる。
私のそこはもう恥ずかしいくらい濡れて、敏感になっていて、彼が下着の間から指を滑らせると、いやらしい音がした。
「ああっ…!!」
思わず大きな声を上げてしまう。
彼はまた屈み込んで、唇で耳に触れながら、囁いた。
「好きだ…」