大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
無心におやつを食べる子犬を微笑ましい表情で見つめていた龍生は、あたしの視線に気づいたのか、ぱっと顔をあげた。
ばっちり目が合う。
「………じっ」
龍生が奇妙な声を発した。
その顔が、真っ赤な髪と同じようにみるみる赤く染まっていくのを、あたしは呆然と見つめる。
「じろじろ見んじゃねえ、ばかやろう!」
龍生があたしを怒鳴りつけた。
でも、その声はいつものような覇気はなくて。
「…………っ、あはははは!!」
気がついたときには、あたしはお腹をかかえて爆笑していた。
龍生が目を怒らせる。
でも、ちっとも怖くない。
龍生って―――これっぽっちも怖くないじゃん。
殴り合いのケンカじゃなくて、じゃんけんで勝負をつけて。
放課後にこっそり公園に来て、近所の子どもたちと一緒に子犬と触れあっている。
たしかに見た目はとんでもないヤンキーだけど。
どこにも怖いとこなんてないじゃん。
ばっちり目が合う。
「………じっ」
龍生が奇妙な声を発した。
その顔が、真っ赤な髪と同じようにみるみる赤く染まっていくのを、あたしは呆然と見つめる。
「じろじろ見んじゃねえ、ばかやろう!」
龍生があたしを怒鳴りつけた。
でも、その声はいつものような覇気はなくて。
「…………っ、あはははは!!」
気がついたときには、あたしはお腹をかかえて爆笑していた。
龍生が目を怒らせる。
でも、ちっとも怖くない。
龍生って―――これっぽっちも怖くないじゃん。
殴り合いのケンカじゃなくて、じゃんけんで勝負をつけて。
放課後にこっそり公園に来て、近所の子どもたちと一緒に子犬と触れあっている。
たしかに見た目はとんでもないヤンキーだけど。
どこにも怖いとこなんてないじゃん。