大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
しかも、『気合い』って………。


あたしなんかと会うために高田くんの気合いが入っちゃうなんて、身に余る光栄です!



ああ、こんなことなら、あたしも髪型とかメイクとか、もうちょっと気合い入れてくればよかった!


寝ぐせ直して日焼け止め塗っただけなんて、もう、あたしってなんて馬鹿なんだろう!



「じゃ、行こうか」


「う、うん!」



あたしは高田くんと並んで改札を通り、ホームに立つ。



「わざわざ改札出なくてよかったのに。

電車代かかっちゃったよね、ごめんね」



沈黙になるのが不安で、あたしは思いついたことをとりあえず口に出した。



「いや、大丈夫。俺んちM駅なんだよ。

この駅どうせ通り道だから、定期で降りれるし」


「あ、そうなんだ。なら良かった」



そうか、通り道なんだ。


じゃあ、もしかして、これからもこうやって駅で待ち合わせて一緒に登校したり………って、いやいや、あたし、何を調子に乗ってるんだ!




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