大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
「………あの、さ。佐伯さん」


「あっ、はい?」


「今度の日曜って、なにか予定ある?」


「えっ、と、特にないけど………」



平然とした顔色を装いつつも、あたしの鼓動はばくばくと高鳴った。


休みの日の予定を聞かれたってことは、もしかして。



「じゃあさ。

二人でどっか出かけない?」



おおっ、と叫びそうになって、あたしは慌てて声を呑み込んだ。


にやけそうな顔を必死にとりつくろって、



「う、うん! もちろん!」



と答えた。


その瞬間、高田くんがぱっと笑顔になる。



「よかったー!

断られたらどうしようかと思って、心臓ばくばくしてた!」



そんな、あたしごときにばくばくなんて!

うー、むずがゆい。



「えーっと、どこ行くの?」


「どこでもいいよ。

佐伯さん、行きたいとことかある?」





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