大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
高田くんとの会話の一部始終を語って聞かせると。



「まじで!? なにそれ、高田くん! やばいな!」



有香が叫んだ。



「でしょ!? もー、高田くんが出てくる漫画あったら、あたし絶対ファンになっちゃうよ!」



「ああん? なんだとお?」



いきなり、ドスのきいた低い声が。


あたしは驚いて振り向く。


そこには。



「りゅ、龍生………」



渡り廊下のど真ん中に仁王立ちになって、窓から射し込む陽射しに真紅の髪を輝かせている龍生がいた。



「おい、鞠奈。

アイツと……あの高田とかいう野郎と、何があったんだよ?

正直に答えねえと、ただじゃおかねえぞ?」



険しい顔ですごまれて、あたしは震え上がった。


もう、昨日ちょっと見直したのに!

やっぱり怖いよー、龍生!



「………えーと、だから」


「あんだよ? 煮えきらねえ答えすんじゃねえ」




< 137 / 248 >

この作品をシェア

pagetop