大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-







「―――どう、だった?」



おそるおそる訊ねると、龍生が無表情のまま、一枚の紙をあたしの前に差し出した。



「………わっ、うそ! 42点~!?」



あたしは龍生の英語のテストを見て、絶望の声をあげた。



だって………だって!


あんなにみっちりマンツーマンで教えて、半分もとれてないなんて!



それなのに。



「ふふん。俺ぁ、やりゃあできる男なんだよ」



―――龍生はものすごく自慢気な顔で、顎をあげて腕をくみ、偉そうにあたしを見下ろしてきた。



その顔を見ていたら、さすがのあたしも、



『なにこの点数は!?

低すぎでしょ!

せめて半分くらいとれると思ってたのに!』



………なんて言えなくなってしまう。



「あ、うん………すごいね!」



なんとか作り笑いを浮かべて言うと、龍生は褒められた子どものように屈託なく笑った。



「だろ!?

俺、はじめてだぞ、英語で40点ごえなんて!」



「へ、へえ~。すごい、すごい!」



ぱちぱちと拍手をしてあげた。





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