大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
―――ただよう空気が甘い?


本当に?


周りから見たら、そんなふうに見えるのかな。



確かにあたしたちは、高校生の男女にしては距離が近いかもしれない。


でもそれは、幼稚園のころからずっと一緒にいて、距離感が分からなくなっているから、という気もする。



それでも、最近の龍生のあたしに対する態度は………昔とは違うような気もする。




―――ああ、もう!


考えれば考えるほどぐちゃぐちゃしてきた!



教室で一人で座ってたら、余計なことばっかり考えちゃいそう。



そういえばお母さんが、帰りに買い物してきてほしいって連絡してきていた。


龍生と出かけてからだと忘れるかもしれないし、今のうちに済ませておこう。



そう思い立って、あたしは財布とスマホを持って校舎を出て、

校門からすぐのところにあるコンビニに向かった。




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