大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
お母さんからのラインを見ながら、頼まれていたものをカゴに入れて、レジに並ぶ。


何気なく見てみると、あたしの前に並んでいたのは、髪の毛をつんつんに立たせた学ランの男子学生。



「………ん?」



その姿に見覚えがある気がして、あたしは首をかしげた。


しばらくじっと観察してから。



「………あっ」



思わず声が出てしまった。


だって、その男子は―――電車の中で龍生にたてついてきたヤンキーの片方だったのだ。



あたしの声が聞こえてしまったようで、つんつん頭が怪訝そうな顔で振り向く。



「あっ、おまえ!」



あたしを見た瞬間、つんつん頭が目を剥いた。



「あはっ………どうもー」



とりあえず愛想よく笑ってみる。


でも、つんつん頭はにやりと笑い返してきた。



「………いいこと思いついたぜ」




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