大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
「ふん。分かったら、素直についてこい。

おら、鞠奈、さっさとしろ!」





ブレザーの腕を龍生につかまれ、無理やり立たされながら、

近くの席で成り行きを見守っていた有香に目を向けると、有香は憐れみの眼差しで見返してきた。



(健闘を祈る!)



と口唇の動きだけで伝えてくる。




うぅ、泣きそう………。



あたしは半べそ状態で思う。



せっかく、奇跡的に有香と同じクラスになれたのに!



お昼は毎日一緒に食べられるねって喜んでたのに!



教室移動とか、放課後とかも一緒にいられるねって喜んでたのに!!




なんで、よりにもよって、龍生と同じ学校なんかに来ちゃったんだろう………。




いくらなんでも運が悪すぎる。



神様って意地悪だ!





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