大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
その瞬間、龍生の細い眉がくっと吊り上がった。




「………あんだとぉ?

鞠奈のくせに生意気な!

てめー、あの時の誓いを忘れたのか!」




龍生はぐっと顔を寄せてそう凄んだ。


窓から射し込む陽の光を受けて、耳につけたピアスがぎらりと煌めく。




こっ、こわい………!


けど、だいぶ慣れてきた!



あたしはなんとか取り繕って「なによ、誓いって?」と言い返すことに成功した。




「子どもの頃に誓っただろーが!

お前のモノは俺のモノ!

俺のモノも俺のモノ!」



「はぁっ!? なに言ってんのよ!」



「しらばっくれじゃねぇ!

お前はまだ俺の子分だって言っただろーが!!

だからお前のモノは俺のモノだ!!」



「ふざけんな!!

嫌に決まってんじゃん!」



「てめーに拒否権はねぇ!!」




………駄目だ。


話が噛み合わなすぎる。




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