大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
いったい何を言われるんだろう、と全身を硬直させて身構えていると。




「………お前、髪、染めてんのか!?」



「………は?」




予想もしなかった言葉に、あたしはきょとんとしてしまう。



でも、龍生は真顔で本気だった。




「髪染めてんのかって訊いてんだよ、ばかやろう!」



「えっ? 染めてますけど、何か!?」




戸惑いのあまり、思わず正直に答えた。



だって、なんでそんなことを訊かれるのか、意味が分からない。



あたしの答えを聞いて、もともと険しかった龍生の顔が、さらに険しくなる。




「………ふざけんな、ばかやろう!」




その声は怒りに震えている。



え? なんでそんなに怒ってるの?



龍生の怒りスイッチ、意味不明なんですけど?



何も言えずに黙っていると、龍生があたしの髪から手を離して、ぐっと唇を噛んだ。





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