大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
それから絶望的な声を上げる。




「………てめえ、いつから、そんなチャラチャラした女になったんだ………!」




「…………はい?」




なに? なんて言った?


『チャラチャラ』?



誰が?


まさかと思うけど、あたし?



………そんなわけないじゃん。



自慢じゃないけど、あたしはごく平凡な、どちらかというと地味と言ってもいい普通の女子高生だ。



せっかく高校生になったんだし、ということで髪を染めることにはしたけど、

やっぱり明るい派手な色に染める勇気はなくて、染めてるかどうか微妙ってくらいの暗いブラウンにしただけ。



スカートだって膝よりほんのちょっと上なだけだし。



この学校では、むしろかなり控え目なほうだ。



そんなあたしに向かって『チャラチャラ』だって?




怪訝な顔で龍生を見つめ返すと、龍生はぶるぶると震える拳を握りしめていた。




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