大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
*
「………ちっ。
なんって寝覚めの悪い………」
幼い頃の夢から覚めた瞬間、
あまりの胸くその悪さに、あたしは思わず舌打ちをして、むくりと起きあがった。
朝っぱらからあんな夢を見るなんて、本当に最低最悪だ。
こんなによく晴れた、すごく気持ちのいい朝なのに。
台無しだよ!
おかげさまで、かなーりムカムカしながら、あたしはベッドを降りたんだけど。
クローゼットに掛けてある真新しい制服を見た瞬間、あたしの気持ちは一気に晴れた。
ーーーそうだ。
今日は、待ちに待った初登校の日!
憧れだった可愛い制服を身に纏い、あたしの新しい日々が始まるんだ!