大っ嫌いだ、ばかやろう!-最強ヤンキーの不器用な溺愛-
「え? どういうこと?」




訳が分からなくて首をひねっていると、龍生が「危険は危険だよ!」と怒鳴ってきた。




「こいつ、あのほら、あれだ、女たらしってやつだ!!

お前、金森に近づきすぎたら、犯されても知らねえぞ!!」




金森さんと灰谷さんの笑いがさらに大きくなった。



でも、あたしは正直、笑えない。


だって、腹が立っていたから。




「………ちょっと、龍生!」




声を上げると、龍生がぴくりと眉を上げた。




「あんだぁ? その顔は。

この俺様に文句でもあんのか?」



「大アリよ!」



「んだと、コラ!!」




ドスのきいた声はめちゃくちゃ怖かったけど、あたしは自分を奮い立たせる。




「あんたねえ、友達に向かって、危険とか女たらしとか、そういうこと言ったらダメでしょ!」




そう言うと、龍生と金森さんたちが目を丸くしてあたしを見た。





< 45 / 248 >

この作品をシェア

pagetop